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Design works

地域を健康にする百貨店

2021 . 08/ 百貨店

 

健康で持続可能なコミュニティの核としての地方型百貨店。
この建物のファサードはまちに暮らす人の活動そのものです
雛壇状の空間構成は人々の営みを都市に可視化させる舞台装置であり、日々の買い物のついでに地域の活動に触れ、それらを加速させるキッカケを創造します。

テラスをつなぐ屋外階段や施設内に配された健康ナッジは身体活動を促すデザインの仕掛けが散りばめられています。地域のライフスタイルをより豊かにし、訪れるだけで健康になれるような場所を目指しました。

Photo by Kei Ohnaka

ミライの和室

2018 . 12/ ホテル

 

変なホテルハウステンボスの増築計画

デラックスタイプ、スーペリアタイプの2種類の客室で構成された全56室の和室タイプの客室棟。

 環境に配慮した中規模木造建築のこのホテルはBIM(ビルディングインフォメーションモデリング)により設計・施工管理が進められた。さらにBIMモデルのFM(ファシリマネジメント)への応用を視野にいれた計画となっており、ホテル運営におけるマネジメントコスト削減することで「究極の生産性」を追求する変なホテルのさらなる進化を目指している

 また、顔認証システムを利用した解錠システムの進化、超薄型太陽光発電シート(ペロブスカイト太陽電池)の実装実験、温湿度を測定するRFIDタグを利用したなど次世代を見据えた様々な取り組みを行っている。

Photo by Takumi Ota

顔ハメパネルで鍵を開ける

2018 . 12/ UI

 

顔認証入室システムのUIデザイン

フロントレスにすることでホテルの省人力化を実現を目指している変なホテルでは、その取り組みの一つとして顔そのものが鍵になる顔認証による入室システムの実装を行ってきた。

ミライの和室ではその顔認証入室システムを進化させ、かつ安価に導入できるようにすることが求められた。

 カメラが搭載された市販のタブレットと客室キーシステムを連動させることで導入コストを削減し、さらにタブレットのUI(ユーザーインターフェース)に顔ハメパネルを用いることで

認証時の顔の位置を正確に範囲内におさめるための行動変容をもたらすことを考えた。ハウステンボスのテーマパークならではのエンターテイメントと認証技術を融合させた取り組みです。

Photo by Takumi Ota

アバターが接客するスナック

2017. 11/ バー

 

無人スナックの開発・デザイン

省人力化を目指す変なホテル内にオープンしたが無人で運営をするスナック。「ミライのスナック」をテーマにしたこのバーには店員はいない。カウンターに置かれたタブレットを覗くと女性のアバターが現れ、生身の人間と同じように会話を楽しむことができる。実はこのアバター、高速インターネットで遠く離れた都内の一室に接続され、ボイスチェンジャーを通して本物の女性が接客している。勧められたカクテルをタップするとドリンクカウンターで自動に作られてカード決済でお酒を受け取る仕組み。

 アバター化することで好みに左右されることが無く接客スキルさえあれば、場所を問わず安定的なサービスを提供することが可能となる。

 接客サービスの新たな形態を模索し、接客を伴う小売、介護、医療などへの応用を目指した取り組みです。

Photo by Takumi Ota

変なホテル

2015 . 07 / ホテル

 

世界初のロボットが接客するホテル「変なホテル」

 フロントでは多言語対応のロボットたちがチェックイン・チェックアウトの手続きを行い、クロークではロボットアームが荷物を預かります。 また顔認証入室システムを採用することで鍵の持ち運びのわずらわしさ、紛失の不安から解消されます。世界最高の生産性を目指すためにロボティクスやテクノロジーを用いた様々な省人化の取り組みが行われている。

 さらに太陽光、太陽熱、輻射冷暖房などの活用により省エネルギー化を図り、光熱費削減を実現している。

Photo by Shigeo Ogawa

動く嫁入りダンス

2014 . 07 / ポップアップストア

 

移動型アパレルストアの提案

アパレルメーカー三陽商会が策定した『TIMELESS WORK. ほんとうにいいものをつくろう。』のタグラインに基づいて、何度も繰り返し使い続けることができる店舗ユニットを開発。

大事な衣服を大切にしまっておくための器でありながら、母から娘へ受け継がれるタイムマシンのような性格を持つ「嫁入り道具のタンス」のような存在になることを目指した。

 このユニットにはショーケース、ハンギング、カウンター等のアパレル店舗に必要な機能が内蔵されており、開いたり、引き出したりすることでどこでも店舗空間を生み出すことができる。

さらに分割可能にすることで表面積を増やし、与えられた場所に応じて大小様々な店舗に対応することを可能にしている。

店舗を作るたびに解体と内装工事を繰り返すのではなく、物事の消費サイクルを見直すキッカケとなることを期待している。

Photo by Takumi Ota

降り積もるボタンの都市

2013.10 / インスタレーション

 

会社設立70周年を機にアパレルメーカー三陽商会が発売した「100年コート」のためのインスタレーション。Tokyo Designers Week 2013 を皮切りに各地を巡回する。

三陽商会は戦時下に創業し、東京の都市の発展とともにレインコートの製造販売から総合アパレルメーカーへと成長を遂げた企業である。

このインスタレーションでは「100年コート」の完成に至るまでの背景に積み重ねられた70年間の企業の歴史や技術力を表現することが求められた。

三陽商会にとって「ボタン」は社を象徴する重要なアイテムである。社史の表紙にも描かれる程の「垂直に立つボタン」はこれまで培ってきた技術の象徴であり、ものづくりに対する姿勢を示している。

そこで、25万個のボタンを積層させることによって東京の都市像を描き出し、地層のように積み重ねられたボタン一つ一つにこれまで培ってきた時間や技術を重ね合わせるを考えた。

ゆったりとボタンが降り積もる瞬間を捉えた情景は、コートを演出する背景になると同時に、来場者に時間が止まった感覚と浮遊感を与えることができた。

Photo by Takumi Ota

まちにつながる図書館

2013.05 / 図書館

JCDデザインアワード 2013 Best100

 

千葉県柏の葉地域におけるまちづくり拠点「Urban Design Center Kashiwa」の関連施設として増築された小さな図書館。

 蔵書は地域まちづくりに関する書籍を中心とし、市民が自分の住む街にについて考える機会を創出することが求められた。

 書架と読書スペースを少し距離を置いて配置し、その間をパーゴラのかかったウッドデッキでつなぐことで、バス待ちをする親子連れや駅に向かってショートカットする中高生など、図書館に直接用事のない人も通過•滞留できるような空間構成とした。

 施設の境界を曖昧にすることで多種多様な人々がまちづくりの知識に接する機会を増やすと同時に、本を読む以外の使われ方が入り込んだ多義的な図書館になることを期待している。

Photo by Masato Kawano (Nacasa & Partners)

キッチンに集う家

2012.06 / 個人住宅

 

 料理上手な妻と食べることが大好きな旦那のために、キッチンが主役になる住宅を考えた。

ホームコネクターという特殊な金物を用いることで柱や棟木などの構造要素を減らしたゆったりとした大空間を実現し、そこに食卓を兼ねた大きなキッチンカウンターを配置している。

毎日の食事はもちろんのこと、交友関係も広い夫婦ということから家族や友人が気軽に集まることができる空間とし、キッチンの縁に集まって様々な交流が展開されることを期待している。

道路側に設けられた大きな開口からは北側からの安定した採光を得るとともに、集まる人々の影が街並みに彩りと活気を与えている。

Photo by Takumi Ota

隆起する大理石の床

2012.02 / インスタレーション

 

 コンプレッションウェアブランド「ie」のプレスプレビュー会場のデザイン。

アパレルメーカーがファッションと高機能スポーツウェアを融合させるという新しいコンセプトのブランド「ie」。この企業としての新しい業態への取り組みを空間で表現することが求められた。

 会場となる本社ロビーは600mm×600mmの大理石で割付られた静謐な空間である。そこで、既存の床や壁面が隆起し、トランスフォームしたかのように空間を変化させることで、会場を構成することを考えた。

 素材や割付などの既存空間のルールに準じつつ、見慣れた空間に操作を与えることで、変化や誕生を効果的に表現している。隆起した床や壁の側面にはブランドカラーであるグリーンを配され、スポーツブランドらしい快活で躍動感のある空間となった。

 

 

Photo by Masato Kawano (nacasa & partners inc.)

リズミカルに躍動するスタジオ

2010.09 / フィットネススタジオ

 

フィットネススタジオのインテリアデザインとCI。

オーディオ機器のイコライザがリズムに合わせて上下動を繰り返すように、リズムそのものをグラフィカルに表現し、空間全体に躍動感を与えることを考えた。

店舗名称の語源にもなっている「Solaire = 太陽」から与えられたオレンジをキーカラーとし、段階的に色の変化するラインをリズミカルに展開している。照明器具やブラインドにも同じルールを適応し、空間全体の統一性を図っている。

 

 

Photo by Takumi Ota

庭でくつろぐように暮らすマンション

2010.08 / 個人住宅(リノベーション)

 

2LDKの中古マンションのリノベーション。

ウッドデッキで食事をしたり、芝生でゴロゴロしたり、庭でくつろぐような体験をマンションでの生活に取り込むことを考えた。風呂、トイレ、キッチンなどの水廻設備を小さなユニットにまとめ、残った余白のスペースは機能を限定しないひとつづきの空間に転換している。

 余白のスペースの仕上げには外部で用いられる素材を採用し、屋内でありながら屋外のような空間体験を創り出している。屋外的な空間は自ずと通風や採光を確保しやくなり、エネルギー負荷の低減も期待することができる。

 

Photo by Takumi Ota

本をつまみに酒を飲む

2010.02 / 居酒屋+古本屋

 

「居酒屋+古本屋」という異色な組み合わせをコンセプトとする店舗のインテリアデザイン。

一人でもふらっと立ち寄れて、読書を楽しみながらお酒を飲むことができる。店内の本棚には厳選された古本が陳列され、気に入った本はもちろん購入が可能。

 天然の秋田杉を用いたインテリアは学校の図書室のような「暖かさ」と「懐かしさ」を演出し、 「図書室でお酒を飲む」というタブーをおかしているような感覚を味わえる空間を目指した。また本棚に仕込まれた隠し扉をトイレの入口にするなど、遊び心を空間に散りばめている。

 

 

Photo by Yasushi Nagai

​運営とインテリアを統合するフレーム

2010.01 / 整体院

 

掲示物が多くなりがちな整体院の店内を整理するための運営プログラムとインテリアのデザイン。

院内に掲示される料金表・案内・ポスターなどは全て「額縁」に納めるという店舗運営のルールを与え、さらにカウンター・家具・壁面といったハード面のデザインも「額縁」をモチーフにすることで、 インテリアデザインと店舗運営プログラムのデザイン的統合を試みた。

オペレーションによって日々変化し、煩雑になりがちな店内を「額縁」という一つのルールで繋ぎ止めることで店舗のアイデンティティを維持することができると考えた。チラシやポスターをピシッと見せることができる「額縁」には、歪んだ体をもとに戻す「整体」のような効果を期待している。

 

 

 

Photo by Masato Kawano (Nacasa & Partners)

マイピクルスをキープできるバー

2009.12 / バー

 

『ピクルスをつまみながらお酒を飲む』をコンセプトにしたバーのインテリアデザイン。

好きな野菜を漬けたピクルスのボトルをキープして、好みの漬かり具合を楽しむことができる。

 バーでありながらオーガニックな雰囲気を演出するために、土・木・石などの大地を感じさせる素材を用いた空間構成としている。それぞれの素材が帯状になって室内に展開され、水平・垂直に連続することでカウンターやディスプレイ棚など様々な機能に変化させている。

細い階段を降りたところにある地下空間を生かしたバーであることから、大地に潜り込んだ巣のような空間になることを目指した。

 

 

 

反射と透過による視線のコントロール

2008.08 / 整体院

 

整体院のインテリアデザインとCI

「施術されているところをみられたくない。」

「中の様子が分からないから入りづらい。」

整体院のお客様が抱えるこの二律背反の問題を解決するため、反射性と透過性を併せもつ「熱線反射フィルム」に着目した。

  通常は奥に配置する施術室をあえて街路に面して配置し、路面を行き交う人もその様子を伺い知ることできるような平面計画にしているが、熱線反射フィルムが施されたガラスパーティションが幾重にも重なることで、施術室には実像と虚像が入り混じったとらえきれない空間が広がるようになった。

反射と透過によって緩やかに視線を制御し、「見える」ことによる安心感と「見られない」ことによる安心感を同時に叶えることを意図している。

Photo by Daichi Ano

歴史を重ねる器のように

2009.11 / 飲食店

 

西麻布にある和食店のインテリアデザイン。

店舗で実際に使われる叩出しの銅鍋や鉄器が持つ金属的な美しさと歴史に着目し、金属の質感を室内全体に展開する空間を考えた。

時間の経過と共に錆や腐食を繰り返すことで歴史が堆積し、訪れる度に店内の表情は風合いを増してゆく。女将が長年に渡って器を愛するように、お客様に末永く愛される器(店舗)になること期待している。

 

 

 

 

Photo by Masato Kawano (Nacasa & Partners)

上質なフレンチを気軽に楽しむ

2009.07 / 飲食店

 

フレンチレストランのインテリアデザインとCI。

大理石タイルの床や重厚感のある木製の壁面など、本場パリのブラッセリーの質感を踏襲しつつも、ペンダント照明や額縁の配置に規則性を与えることで モダンにアレンジされたブラッセリーを目指した。赤とゴールドの2色を空間全体に散りばめることによって統一感を持たせると共に、室内に吊り下げられる手書きの黒板メニューは、空間に暖かみを与え、馴染みやすいフレンチを演出するアクセントとなっている。

ショップカードやリーフレットのグラフィックデザインにおいては、クラフト紙という安価で馴染みやすい紙質を用いて「気軽さ」を演出すると同時に、 金の箔押しによってフレンチの「上質感」を演出している。

「上質感」のあるものを「気軽に」楽しむお店であることを伝えるために、クラフト紙と金箔という方向性の異なる質感を意図的に用いている。

 

 

Photo by Shino Chikura

シフトチェンジを生み出すギャップ

2008.04 / フィットネスジム

 

フィットネスジムのインテリアデザイン

マシンジム、ヨガスタジオに加え、シュミレーションゴルフなどの多彩なコンテンツを持ち、幅広い客層に対して多彩なトレーニングを提供することができるフィットネスジム。個々のニーズに合わせてトレーニングとカウンセリングをスムーズに繰り返すことができるような空間が求められた。

 絨毯・木・布地といった素材感のある仕上げと、やわらかな照明計画を行うことでリビングやホテルのラウンジで過ごすような空間を創りだし、その空間に最先端のトレーニングマシンを配置した。この気持ちのよいギャップが、トレーニング状態のトップギアからリラックスしたローギアへのシフトチェンジをスムーズにできると考えた。

Photo by Shino Chikura

遠近法によるブランドの解体と複合

2008.08 / アパレルストア

World Space Creators Awards 2009 / 大賞

 

ブランドアイデンティティーを保ちながら、複数のブランドが緩やかに混じり合う店舗空間の提案。

一見、無秩序に並べられたバラバラの什器は遠近法のルールに従ってサイズ設定と配置がされている。そしてブランドの数だけ遠近法の焦点を持ち、それぞれの焦点に立った瞬間に個々のブランドとしてのまとまりを取り戻すような空間を考えた。

遠近法によって解体されたブランドの間をすり抜けて行くと、これまで縁のなかったブランドのに出会い次の焦点に吸い込まれてゆく。新しいコーディネートを生み出すブランドの交差点のような店舗になることを期待している。

Tokyo Design Academy

2004.03 /  college

 

Photo by Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners)

Bio lung

2005.06 / Green wall + Stage

 

Photo by Hiroshi Tsujitani (Nacasa & Partners)

地形と幾何学が作り出すモグラタタキのような美術館

2003.09 / 美術館

SD Reviw 2003 入選

 

静岡県伊豆地方の山中に建設予定の美術館。

地形の起伏と同じ形態をもつ屋根は木々のアンジュレーションと同じ高さに浮遊するように配置され、その有機的な屋根の下に2枚の水平スラブと地面の組み合わせによって螺旋状に巡る展示空間が広がる構成。

 地形に逆らうように水平に進む床を進むと、いつの間にか屋根の上に頭がでて、伊豆の風景を一望することができる。地形と幾何学の組み合わせによって美術作品と伊豆の風景が交互に体験できるような空間を目指した。

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